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【ハセガワ】D12)1/72 川崎 T-4 "航空自衛隊"

川崎T-4は、航空自衛隊の双発ジェット練習機です。



航空自衛隊は、老朽化してくるT-33Aや
T-1に変わる新型練習機の選択に迫られました。
昭和56年度に新型練習機分の予算が認められ
MTX(新型中間ジェット練習機)の計画がスタートしました。



純国産機で開発されることとなったMTXは、
川崎重工、三菱重工、富士重工などの航空機メーカー3社の競合となりましたが、
昭和59年9月に川崎重工が主契約会社となりました。
MTXからX-T4に改められた機体は昭和59年10月に
基本設計が三菱、富士、新明和、日本飛行機の設計メンバーを加えて開始されました。
機体の基本構造は双発エンジン搭載、中翼配置、
タンデム(縦配列)コクピット配置で決定されました。

初期設計からの大きな変更は、主脚装置の変更がありました。
当初T-2形式の主脚配置を予定していましたが、F-104形式に改められています。
エンジンは外国製も含めて検討されましたが
最終的に国産の石川島播磨重工製のXF-3エンジンに決定され、
機体、エンジンともに国産の航空機が誕生することになりました。
このエンジンは推力が1.6トンで最新技術を盛り込んだ小型ターボファンエンジンで、
このエンジンによる機体の運動性能はF-15並になっています。

この他XT-4では数多くの新技術が盛り込められて開発されました。
機体構造部材に複合材料を多用、
機上酸素発生装置(OBOGS=On-Board Oxygen Generating System)の採用、
デジタル・データバスの採用、リング・レーザー・ジャイロ式のAHRSの採用、
航空自衛隊では初のキャのピー破砕方式脱出装置などです。

XT-4の1号機は昭和60年4月17日に川崎重工の岐阜工場でロールアウト、
同年7月29日に初飛行を行いました。
その後、4機のXT-4を使用し各種の飛行試験を充分行った後、
防衛庁に納入されました。

T-4の量産機は昭和63年度に浜松の第1航空団に配備されT-33Aとの交代を行いました。
その後各航空団の連絡用T-33Aとの交代も順次進み、
次の段階のT-1A/Bとの交代が芦屋基地13教団でも始まっています。

これにより航空自衛隊のパイロットは、
初等練習機レシプロエンジンのT-3からジェット練習機のT-4に乗り換え、
後にF-15DJ、F-2Bへと進む合理的な訓練コースへと変わっていきます。

(キット発売当時の情報です)

〈データ〉
乗員:2名
全幅:9.9m
全長:13.0m(ピトー管含む),12.0m(ピトー管含まず)
全高:4.6m
エンジン:石川島播磨重工F3-IHI-30
推力:1,600kg x2
標準離陸重量:5,530kg
最大速度:マッハ0.9(高度10,000m)
初飛行(XT-4 1号機):昭和60年7月29日
型番 4967834014428
定価 1,320円(税込)